マイクロマネジメントの打破

エンジニアを死滅させる過干渉管理

対策としての「トリセツ」を考える

2017/06/08     松尾谷 徹

この資料:http://ss17wg.hightalent.jp/FPtorisetsu.html

ここからもリンク http://ss17wg.hightalent.jp

概 要

  • 将来へ残したくない現状がある・・・・気づけよ!!

  • エンジニアに対する過干渉 その現状は?

  • どんな影響があるのか?

  • 原因は何か? 根深い問題が潜む

  • あるべき姿と最初の一歩

1.問題は何か?

過干渉マネジメントの蔓延

  • マイクロマネジメントとは

  • その悪影響

マイクロマネジメントとは

  • 上司による細部にわたる過剰な監督や干渉

  • 上司は気づかないが,部下にとっては迷惑千万

  • 管理者の性格面もあるが組織文化も影響している

昔からあるが・・・

  • 話題になりつつある

  • 多くの現場にて,がんばっているエンジニの愚痴

  • 最近,急激に増えている感がある・・・危機的

ネットを観ると

ダメ上司とか

ひどい職場とか

ネットにはその手の声が氾濫

過干渉の悪影響

一般的な悪影響

  • ネットの記事にもあるが

エンジニアに対する悪影響

  • ★今回のテーマ

一般的な悪影響

  • エスカレートするとパワハラ

  • 職場に限らない・・・いじめ問題

  • 家庭内・・・DV

  • 育児や教育における過干渉

被害者の心理的ダメージ

その結末として,退職,発症,事件

モチベーションの仕事への影響

  • 一般的なモチベーションと区別

    • 仕事意欲としてのモチベーション

  • 経営学・組織行動論の基礎

  • 100年前 ホーソン工場の実験

  • 人間関係論 ⇒ 人的資源管理

  • 逆は「人間機械論」

エンジニアに対する悪影響

致命的

耐えるとゾンビエンジニア
  • 昔は生活のために耐えたが

まともなエンジニアだと即転職
  • 顕在化しつつある

エンジニアには自律的な試行錯誤が必要

  • 既存の知識を活用するにも

  • 技術的な問題を解くにも

  • 新たな方法を実現するにも

  • さまざまな試行錯誤が必要(マニュアルではない)

過干渉はIT分野以外では考えられない問題

  • エンジニアで一番大切なのは自由度

  • IT分野の一部で異常な状況

2. 過干渉の現状

  • 過干渉の増減

  • なぜ気づかないか?

過干渉の増減

エンジニアに対する過干渉はいつから?

  • 菅野先生のお話

現状は?

  • 聞いてみましょう!!

★多くの職場を廻っているコンサルなどから

★現場のエンジニアから

なぜ気づかないのか?

  • 世の中,貧乏くじはある・・・現実として容認

  • それが増加しているとは気づいていない

気づいているが無視したい

  • いじめ問題と同様,巻き込まれたくない

  • 当事者問題なので,手の打ちようがない

先輩も転職したし・・・

  • そろそろ考えるか

ここでは転職を進めているのではありません.

3. 過干渉の原因

  • 過干渉上司のタイプ

  • IT系組織文化の問題

  • 日本型企業運営の問題

過干渉上司のタイプ

  • 一般論としては

    • 細部にこだわる性格:

    • 失敗とその責任に対する不安:

      • バグにおびえるIT業界で共有する性格?

  • IT業界では

    • 圧倒的にエンジニア上がりの真面目な上司が多い

    • QCDへのこだわり,持論

    • マネジャーとしての経験不足,資質不足

その原因は?

  • 病理的な異常者もいるが少数?

  • PM理論で言われている圧力P型のリーダーシップ

    • 上司自身がその被害者であった⇒刷り込み

    • 他のリーダーシップスタイルを知らない,経験がない

  • 末端職場の閉鎖性,職場間の不干渉(日本的?)

    • 縦割り型組織問題

どうも本人の性格だけではない

古いIT企業文化

  • 歴史的な経緯

    • 作業工数としての人的資源管理 80年代から?

    • そろそろ終末だが,しぶとい

  • 工数のパラドックス

    • 生産性を2倍・・・・工数を半分に

    • 売価が半分!!・・・これでは意味がない

    • そこで,安い工数で2倍の作業
      =>売価を2倍とし,原価と売価のギャップで儲ける

エンジニアリングの価値(創造型)を認めていない

ビジネスモデル(市場,供給側)が遠因

イノベーション

既存ビジネス Vs. イノベーション

多くの日本企業 既存型ビジネス(縮小するパイ)

市場はイノベーション型 <ー その原動力

人的資源

日本型企業運営の問題

  • 会議に忙殺:会議とその資料作成の割合が異状に多い

  • 会議の目的:

    1. 縦割り組織の運営会議: 御前会議をトップにtree構造

      • ここで問題にならないようにする

      • 特に,叱咤されないように

    2. そのための準備会議:XX会議の予備会議,XX対策会議

      • 子組織間の失敗しない競争と閉鎖性

      • 2重帳簿的な階層間の報告

  • 江戸幕府の頃と変わらない組織文化【身分階層型】?!

いいけど,エンジニアを巻き込むな!!

4. あるべき姿

  • このままだとどうなるの

  • 演繹的な規範から現実の姿へ

  • 現代のエンジニアに求めるもの

このままだと

  • 伝統的な企業の企業文化—簡単には変わらない

  • 職場の立場から

    • 人的資源管理や労務管理の導入へ動く

    • エンジニアの活性にはほど遠い

  • エンジニアの立場から

    • 転職の増加

    • スキルに自信が無くとも自己成長面から転職

  • 結果として,産業構造の変化

演繹的なあるべき姿

  • 滅私奉公的な立派な考え・・・反論できないが非現実的

  • コンプライアンス的・・・労働時間や働き方

  • 夢物語的・・・各社のHPに書いてある

ちょっと違います

現実的なあるべき姿

  • 成功事例や失敗事例から学ぶ<実証主義>

現代における経済成長

  • クリエイティブなビジネスの成功

    • 既存ビジネスの品質や生産性向上ではない

  • その推進力<カリスマリーダーシップの次は>

    • クリエイティブ人的資源

    • そのトリセツ

成功企業のトリセツ

  • 目的は労働市場からクリエイティブ人材を集めること

    • 人材が逃げない対策では,そもそもダメ

  • そのために求めるものは

    • 「才能」学歴だけでなくチャレンジ精神

    • 「寛容性」多様性を認める職場文化

    • 「経験への開放性」新しい経験に対する好奇心

  • これらを尊重した採用や処遇を示し
    実際にその職場文化を作って,オープンにする.

日本人的には行き過ぎも

  • 寛容性:

    • 男女別トイレの廃止!!
      ひえー・・・・

  • 大丈夫

    • 普通の日本企業のエンジニアや大学の先生が
      GXXXXeから招へいされることは極めて稀

    • 見学時は気をつけて・・・・

5. 現実的な第一歩

  • 現状に対する警鐘を鳴らす

  • トリセツのお手本となる成功事例

  • 「トリセツ」「アンチトリセツ」などへ

このままだと困ったことになる・・・警 鐘

  • 学術系: 問題分析,論文などで警鐘!!

  • 業界系: セミナーや業界紙投稿

  • 口コミ系,SNS

  • 客観性を高めるために

具体的には 調査紙

危機感が無いと動かない!!

調査紙の例

アイデアーがあれば,進めましょう!!

成功事例

  • プロジェクトレベルでの成功事例は多い

  • フェリカネットワークスなど

  • 実現可能な範囲から

「トリセツ」「アンチトリセツ」などへ

  • エンジニアが企業や組織に貢献すること

  • クリエイティブによる価値創造
    それに対する正当な処遇・・・・ちゃんと説明する

  • 企業レベルの前に,プロジェクトにおいて宣言する

  • そのためのスケルトンを作って行きたい

まとめ

  • 忍び寄る過干渉とその弊害

  • 日本の大企業型IT没落の遠因?

  • クリエイティブ型エンジニアリングに向けて

  • これからのテーマ

ご清聴ありがとうございました.